ロシアの小学校に行った話とフランスのバカロレア 改正の話
モスクワにある公立の小学校のイベントの見学ができたのでそのお話です。
(学校の校庭は真っ白…)
どの国でも教育問題は重要かつ深刻な話題ですが、こちらロシアでも同じ。かつてソビエト時代に偏った教育が行われていたこともあり今のロシアになってから何度も教育改革が行われているそうです。
日本の教育と同じく、工業化、第一次世界大戦の頃に大量生産と総力戦とセットでヨーロッパで編み出された経緯のある福祉事業で歩兵の予備軍教育を兼ねていたところがあり、国家的なイデオロギーは遅れて真似した日本やロシアは似たようなところが多いのですが教育は大分様子が違うことがわかりました。
学校に着くとまず警備のいる遊園地や地下鉄にある回転式ゲートがあり、警備の人がボタンを押さないと部外者は入れません。
迎えにきた父兄も基本はゲート手前で子供達を待ちます。
今回はお遊戯会的なものなので警備の人がボタンを押して入れてくれます。(もちろん父兄証明か手引き必須)
催し物はミュージカル仕立ての劇なのですが演技するのが先生たちも一緒で出番はむしろ先生の方が多く子供達を楽しませるコメディ仕立てのしっかりした内容。子供たちの演技も、あくまで子供達が喜ぶ自尊心が育つような美しさ、楽しさのあるものでした。
そして劇の後はみんなでダンスや写真撮影会。みんな本当に楽しそうです。
(他にもみんなでワイワイ輪になって踊ったり、お楽しみタイムが長かったような。このためにセーラームーンに着替えてきたセンセイ素敵すぎ〜(^○^)
聞くところによると入学式なども楽しい雰囲気であくまで新入生を歓迎する式典で、日本のような上から偉い人が話すのを寒い中我慢んして聞く、というのは時代遅れのファシズムとみなされているようです。(聞くところによると日本の体育館の式典は刑務所みたいに見えるとか見えないとか)
日本の場合、大昔コピーしてきたまま、何も考えず権威主義的に大切にしてあまり進歩してないのに比べてなぜここまで違うのか?
それは第二次世界大戦のヒトラーやスターリンの反省から来るそうです。 権威主義への迎合がどんな恐ろしいモンスターを生み出したか、西欧では戦後から今まで真剣な取り組みがあり、ロシアもその成果のご相伴にあずかっているのでしょう。
教育に限らず制度のために働く役人が主役ではなく、市民のためのサービスとして政府の仕事が存在しているんだな、というのはよく感じます。インフラ諸々。
根っこは同じ哲学で地続きですし、何よりフランスになりたくてピョートルさんが作り直した国のような経緯もあってヨーロッパ的価値観、羨ましいです。 日本式は本家中国が捨てた官僚主義の泥臭い版で教育は先生(先に生まれたから偉いみたいなダメな呼称でこれまた残念)たちとその上位組織のためにあるんだなぁ、と見せつけられた気がいたしました。
日本から官尊民卑なくなる日は来るのかなぁ。(汗
そんな中、フランスの大学入試テストのバカロレア が制度改正されるというニュース。
科目を4科目に簡素化し2教科は選択制で高校の在学中の評価四割、テスト六割で評定をとこなうそうです。
すごいと思ったのが必須の2教科の1つが哲学であること。 ヨーロッパでは小学生から少しづつ哲学も教わりますが地力の違いを感じます。中欧からロシアにかけて優秀なソフトウェア技術者が多いのはこのせいとかねがね思っています。日本も改良頑張らないとますます差が開きそうで心配です。
#教育 #入試 #ダンス #セーラームーン