おはロシア生活

おはよーロシア,生活日誌。  モスクワからコニャニャチワワ。

ロシアのナショナリズム養成教育? コサックダンスなロックルロール

 ロックルロールの名がつくダンスの競技会やイベント、しかもワールドカップの名前を冠している物があるの、みなさんご存知でしょうか。acrobat rock'n roll とか言うらしいです。

 

わたし、全く知らなかったのですが最近たまたまモスクワで最近あったダンス?イベント、ロックルロールワールドカップなるものを見ることが出来、知るところとなりました。

 かなり違和感があったので書いておこうと思います。

 

会場はホッケースタジアムでした。これ入口。

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会場の様子。スタジアムなのに電気が付いているのはここと会場くらいで全体に薄暗い。人もまばら。

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あんまり観客はいなくて、出ている人の父兄とか関係者が来ているのかな、という程度。

 

百聞は一見にしかず。

録画もしたのですがhetenaにアップする方法知らないのでyoutubeのを貼っておきます。 

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実際に見た大会は全世界的な雰囲気はなくて出てくるのは9割ロシアチーム、あとは旧ソビエト&配下のスラブ系の国々のみで、子供や20歳以下くらいの学生さん。

ダンスは音楽とあまり関係なく終わったり芸術性より運動能力がメインな感じでかなり単調。 ずーっとみているとコサックダンスを今風アレンジして子供用の教育にしたのかな? という印象を受けます。

 

審査は審査員が主観で行う点数式。 アイススケートとかみたいなやつですな。

会場で見ていても審査員がいかにもな名誉職というかなんと言うか。。。役人とか税金の匂いがプンプンしていました。 

 

団体戦もあってこんな感じ。 マスゲームとコサックダンスを今風に?

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気になって後で調べてみたらそれらしいのがwikiにありました。たぶんこれ。 

World Rock'n'Roll Confederation - Wikipedia

本部はスロベニアにあるようですが、想像するにロシアがカネ出してCISグループ結束に立ち上げた文化・意識共有のための団体?という感じ。利害だけでなく文化の共有がないと長期的な関係は難しいよ、というようなことが書いてあったサミュエル・ハンチントン文明の衝突が思い出されます。

国境線が長く人種や宗教が多様なロシアはこういう戦略を本気で考えて常に施策を続ける必要があるのでしょう。

 

で、これ普段誰がどこでやってるの?気になるところですが実は公立学校で放課後に部活的なものがあるそう。ロシアは共稼ぎが一般的で授業の後、子供は学童的な部活をしたりして6時過ぎまで過ごすことができたりしますが、そこに組み込まれているようです。

まあ悪く言うと学校に子供預ける平民はナショナリズム教育を受けさせられる仕組み。

 

審査員の役人くさい面々含め妙な雰囲気。国の形を維持するのって大変なんだな、でも気持ち悪いなぁ〜、と思ってしまいました。日本の公立学校も運動会の行進とか組み体操とかやらされる側にとっては似たものがありましたが。。。

 

西側の先進国は自由思想が当たり前の個人主義で実際に行くと本当に根っこから違う、国は個人に奉仕する機関としての立ち位置が感じられますが・・・遅れて同じ頃工業国になった日本とロシア、さらにあとから来た韓国や中国。年号は同じでも生きている時代はそれぞれちがうんだよなぁ、と改めて。

 

ちなみにこの件でロックンロールとはなんぞや?とロシアの人と話をしましたが全く噛み合いませんでした。 教育って恐ろしい。